今回は「仲裁条項と倒産保険」についてです。

先日、顧問先より、「契約しようとしている倒産保険に仲裁条項がありますが、問題ないでしょうか」と相談がありました。

仲裁条項とは、紛争解決手段として裁判所ではなく、指定した仲裁機関で解決を図ることを予め合意しておくことですが、外資系企業との取引ではよく見かける条項とも言えます。

今回は取引先が倒産した場合に備えて、回収不能債権をカバーする「取引信用保険契約」についてでした。

同保険会社が外資系企業であったため、提示された保険約款において、仲裁条項が明記されていました。

仲裁手続の詳細は割愛しますが、法的に有効な仲裁条項と評価された場合には、原則として裁判所での解決を図ることができなくなります。
指定された仲裁機関での結論が最終になることに注意が必要です。

そのため、両当事者間で合意する仲裁条項については、特に明確性が要求されています。
仮に仲裁手続しか利用できない場合には、仲裁手続は裁判よりも一般的に費用が高額であり、弁護士費用等についても敗訴者負担が原則であることにも注意が必要です。

他方、同業種の専門家が仲裁人になることで、早期に的確な判断を受けられる可能性もあると言えます。

メリットデメリットがありますが、契約しようとする保険約款などに仲裁条項がある場合には、上記リスクも念頭に置いた上で対応する必要があるでしょう。
特に取引先が倒産してしまった場合に備えて利用する取引信用保険契約は、中小企業においても一般的に利用されているでしょうから、十分に注意して対応されることをお勧め致します。

仲裁条項と倒産保険
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