今回は、「役職手当の引き下げ」についてです。 先日、顧問先より、「会社の業績が悪化していることから役職手当の金額を引き下げたいと考えていますが、注意点はありますか。」との質問を受けました。 まず、役職手当であっても、就業規則等において手当の支給基準等が具体的に定められている場合には、労働基準法上の「賃金」に該当します。 そのため、原則として、当該引き下げについて従業員の同意を得る必要がある上に、就業規則を変更する必要があります。 従業員と同意したとしても、就業規則で定める基準に達しない労働条件については、その達しない部分については法的に無効となるからです(労働契約法12条)。 加えて、役職手当の引き下げを内容をする変更は、不利益変更に該当するため、その意味でも従業員の同意を得た方がベターです(労働契約法9条)。 もっとも、その変更が合理的といえるような事情等があれば、従業員の同意がなくても、労働条件を不利益に変更することが可能です(労働契約法10条)。 この点、賃金については労働条件において最も重要な事項であるため、その不利益変更については高度な必要性が要求されます(最判平成9年2月28日等)。 そこで従業員への説明会、段階的な引き下げ等の緩和措置も求められるものといえそうです。 以上の通りですが、少しでもご参考になりましたら幸いです。

役職手当の引き下げ
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