2010年3月アーカイブ

先日、顧問先より「取引先が民事再生を申し立てましたが、手続にスポンサーとして 関与することも検討しています。法的な民事再生の細かな手続ではなく、実際にスポ ンサーになった場合の具体的な法的注意点等がありましたら教えて下さい。」とアド バイスを求められました。かかる質問に対して、当職より以下のようなアドバイスを 致しました。

1、スポンサーの選定
スポンサーの選定にあたっては、第三者からみた客観的な正当性を担保するため、競 争原理を働かせることが多い。大口債権者からスポンサー選定に異議が出てしまう と、再生手続自体の進行に支障をきたすため、事前に大口債権者から了承を得ること もある。

2、再生会社の従業員への説明
民事再生を成功させるのに最も協力が必要な従業員を味方につける必要性が極めて高 い。
しかし、民事再生と破産の違いを正確に理解していない従業員も多く、優秀であるほ ど同業他社へ転職してしまう場合もある。そのため、民事再生申立後、できるだけ速 やかに従業員への懇切丁寧な説明が必須になる。

3、将来の事業価値を重視、共益債権制度、少額弁済制度
清算価値を上回る将来の事業価値を有している必要があり、事業の継続が困難と判断 された場合には破産手続へ移行することもある。
民事再生申立後に行った取引は原則として共益債権になり、基本的には再生債権に優 先して弁済する取り扱いになる。
民事再生手続を円滑に進めるべく、少額債務を先に弁済することで、大口債権者との 交渉に注力することも行われている。

上記以外にも注意点は多数ありますが、民事再生手続における重要なポイントとして 把握すべき事項を簡単に説明致しました。
仮にスポンサーへ名乗りを挙げる場面に直面した際には、大口債権者及び従業員等の 動向に十分注意しつつ、再生会社の事業の将来価値を慎重に検討する必要があろうか と存じます。

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